「最近、医療ドラマで臨床検査技師の人がいるけれど、どんな仕事内容なんだろう?・・・」
「臨床検査技師のことを知らずに大学に入って後悔しないためにも、実際に学校を卒業して現場で働いている人からの様子も聞きたい!」
そんな疑問をお持ちの方に向けて書いています。
どうも、タッキーです!((@takitaki789)
最近は異様に医療ドラマが多くないですか?
そのおかげで医療職の中で目立たない臨床検査技師も、スポットライトが少しあてられるようになった気がします。
例えばフラジャイルとか、アンナチュラルとかで臨床検査技師が出てきますね!
それらのドラマを見て、病理医や法医解剖医のもとにつき、サポートをするのが臨床検査技師の仕事なんだと思っている方もいるかもしれません。
しかし臨床検査技師の仕事はそれだけではないんです、実際はもっと幅広く活躍しています!
また高校生や再受験生の方で、大学や専門学校に入る前に実際に学校を卒業して現場で働いている人から聞きたい、という人もいると思います。
それはいいことだと思います。
大学時代、臨床検査技師なんて何をするのか知らずに大学に入って2、3年になり専門科目が始まって大体臨床検査技師の仕事内容が分かり始めると、「こんなことなら入らなけば良かった、もっと早く知っていれば・・・」と言っていた人とがいました。
その人と同じ失敗をしないためにも、臨床検査技師とは何をするのかを知っておくべきだと思います。
それでは詳しい説明に入ります!
Contents
臨床検査技師の仕事内容は?
一言で表すと、機械や顕微鏡を用いて患者さんの生体内の情報を調べる
さて、ここからは詳しく書いていきます。
臨床検査技師の仕事内容は生理系と検体系の2つに大別されます。
生理系は体表面に測定器を設置し、生体内から発せられた電気信号や超音波などを波形に変換することによって、異常な波形がないかを調べるのが内容です
検体系は、尿や血液、体の組織など形あるものをを患者さんの体内から採取しそれを検査するのが内容です。
また最近では「臨床検査技師等に関する法律一部改正」が成立し、平成 27 年 4 月 1 日より臨床検査技師が診療の補助として採血に加え、鼻腔拭い液、鼻腔吸引液等の検体採取が行えるようになりました。
つまり、臨床検査技師が行える業務が広がるということです。
次は生理系と検体系は一体何なのかを説明していきます!
生理系
生理系の具体例は心電図や、エコー検査というと分かりやすいかもしれません。
心電図は機械を手首に装着し、体内から発せられた電気信号をギザギザの波形に変換することによって、心臓の機能を調べる検査。
エコー検査は超音波という、高周波数の音波を体内に送りこみ、はね返ってきた音波の強弱から臓器の居場所、機能などを調べる検査です。
ちなみに生理系は他に
・心電図検査
・心音図、脈波検査
・呼吸機能検査
・脳波検査
・神経筋機能検査
・平衡機能検査
・聴覚検査
の7種類あります。
生理系の分野だけでも7種類あるんですよ、これたけでも臨床検査技師の仕事内容が幅広いことがお分かりいただけると思います?
生理系の特徴は
・女性が多いこと
・患者さんと接すること
ですかね
検体系
検体系検査は具体的に尿検査とか血液検査等のことをいうと分かりやすいかもしれません。
尿検査や血液検査は患者さんから得られた尿や血液を顕微鏡や機械を用いて、調べたい成分が尿中、血中にどれだけ入っているかを調べる。
検体系検査は他に
微生物検査
・一般検査(尿検査はここにはいる)
・血液、輸血検査
・免疫化学検査
・病理細胞診検査(フラジャイルの森井さんがここの担当)
検体系は5種類あります。
検体系の特徴は
・測定機械や顕微鏡の操作をしていることが多い
・患者さんと接しない
学校について
僕が通った大学でのカリキュラムについて簡単にお伝えします。
カリキュラムは学校によって違いますのであくまで参考程度に。
学校ごとカリキュラムは違っても国試を受けるために必要な科目の履修はどこの学校でも同じです
なぜなら国の決まりでそのようになっているからです。
1年教養課程と呼ばれる
↓
2年午前に専門科目の座学が入り、午後は実習開始
↓
3年同様に午前、専門科目の座学 午後は実習
↓
11月くらいから一部病院実習と卒業研究と国試の勉強
↓
4年一部病院実習、卒業研究そして国試の勉強
2年生、3年生は結構ハードスケジュールだったと思います。
午前は9時から12時まで講義、午後は13時から大体17時まで実習。17時で実習が終わればいい方で、20時で終わることもありました。
それが大学の前期、いわゆる4月から、テストが始まる7月の終わりまであります。そして後期も9月から12月まで同じ感じです。これが2年生から3年生の11月まで続きます。
もうこれに関しては慣れですね笑、最初は嫌だったのですが、慣れてきてこれが当たり前みたいな感覚になってしまいました。
就職先
主な就職先は病院なのかなと思います。
僕の学年でもかなり多くの人が病院に就職したと思います。
病院の特徴を書いていきたいと思いますが、僕は検査センターに勤務しているので、検査センターの特徴も書いていきます。
検査センター
・検体量が多く忙しいので、体力がないとキツイ
・夜勤の日数が多い
・人と話す機会は少ないが、だからこそ技師同士のコミュニケーションが大切
・生理系の検査がなく検体系の検査のみ。
病院
・病院によって、部署交代が数年に一度は起こる所もあったり同じ部署であり続けたり。
・採血業務を行うことがある。
・当直がある(当直は夜勤みたいなもの)
・生理系と検体系両方の検査を行う
その他の就職先
・保健センター
・保健所
・クリニック
・健診センター
・医療機器メーカー
・製薬メーカー
・食品メーカー
臨床検査技師の将来性
臨床検査技師はAIに仕事を奪われる?
臨床検査技師の仕事がAIに奪われることは、避けられないでしょう。
なぜなら人が目で見て検査の結果の判定や、精度管理を機械が行ったほうが正確性が高い、それはヒューマンエラーを防げるということです。
もちろんそれだけではありません。雇う側にとっては人件費の削減も期待できます。
僕の大学時代の授業でも、AIが成長している中で我々臨床検査技師はどうたち向かっていくのかということを議論する授業もあったので、大学側もただ資格取って働けばいいんじゃなくなるよ、みたいなメッセージだったのかななんて今では思っています。
生き残るためには?
AIが進出しにくい分野でスキルアップすることだと思っています。
そのため生理系の技師や細胞検査士になることをオススメします。
理由は生理系検査は生体反応を検査するものなので、個人差も大きく、AIのデータベースとマッチすることが難しい、つまり検査結果の自動解析がしにくい。
臨床検査技師が行う細胞診はがん細胞のスクリーニング(スクリーニングとは検査対象を簡単にそして早く調べあげること)が主ですが、がん細胞って日々成長するというか、今までの同じがん細胞でも少し違った形になってくるかのように、個人差がある。
そのため日々知識を積み重ねていかなければならない分野としていわれています。
従って、この分野もAIが進出しにくいです。
しかし、大概は自分から部署を選択することはできないと思います。
そうなった時、生理系でもない、細胞検査士でもない場合はどうすればいいのでしょうか?
持論ですが、配属された部署の勉強をし続けることだと思います。
具体的には
・勉強会には積極的に参加し部署内で誰よりも最新の知識を入れておく。
・認定輸血検査技師や認定微生物検査士等の資格を取る。
・検査機器の知識を持つ。
のことをすることだと思います。
まとめ
僕は臨床検査技師って縁の下の力持ちだと思うんですよね。
だって、臨床検査技師が出す検査結果って医師が病気の診断を出すのになくてはならないものですよね?
それくらい重要なのに、医師や看護師と比べるとあんまり知られていないように感じます。
確かに、目立たないかもしれないけど、自分がやっていることは大事なことなんだと思うと、この仕事に誇りを持てる感じがします。
この記事をみてくれた方が将来誇りをもった臨床検査技師になってくれることを望んでいます!
最後までご覧いただきありがとうございました!
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